トンネルを抜けて。| いま、ここにあるもの #140



Ver.1.0.0



– いま、ここにあるもの。ここにある想い。-



2023/11/11 MORIOKA / IWATE / JAPAN
Photo by Yutaka Kobayashi







– 音が聴こえない日々 –



この三ヶ月をふり返ると、長いトンネルの中を歩いていたように思えます。光はあったのですが、自分からの音がほとんど聴こえなくて。自分がどうしたいのかわからない、そんな状態で家のことを淡々と行い、過ごしていました。そんな中で、矢印はどんどん自分の内側に向いていって。自分の奥深いところにある何かに目を向け、耳を傾けようとしていたように今では思えます。

幸い今は、暗闇を心地いいと思えるようになりました。それに、不安やモヤモヤと共に過ごすのも嫌いではありません。ネガティブな感情に対して、以前に比べると真っ直ぐ接することができるようになりました。ただ、そんな中でふと気が付いたのですが、ネガティブな感情が教えてくれる自分とのズレに対して耳も傾けず、行動も起こさないままになっていました。


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< 感情によるシグナルに触れている記事です。>
人は自分で許可した分だけ、そうなる生き物。| くらしのたね #032

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嫌じゃないので、そのままで過ごしていて。自分からズレているのならば、沿わせる必要があります。だから、自分からのシグナルが発されているわけで。結果、自分からのメッセージを無視していました。それは反省であり、大きな気づきでもあります。ポジテティブな感情と同等にネガティブな感情を大切にすることに関する、自分との関わり方の要点だと思います。



2023/10/22 MORIOKA / IWATE / JAPAN
Photo by Yutaka Kobayashi




– この12年の収穫 –



今回の盛岡の家への滞在は、晩夏に戻り、今日まで100日以上過ごしてきました。いつも通り身体を休めることから始めたのですが、今回の滞在には ” 盛岡の家の暮らしを整える ” という目的もありました。経済的な部分や三男のアトピーとの関わり方など、地味にやることはたくさんあって。トンネルの中を歩いていたような自分のことを含めると、あっという間に年末になってしまった、そんな気分です。

そんな日々の中、目の前にいる人と話すことはできたのですが、メッセージを送るということがどうしてもできなくて。返信しようとしても手が止まってしまうのです。自分の人生をふり返ってみると、何度かそんな時期がありました。早く返信しなければならないのに、と焦りが増して。そんな過去の体験を踏まえて今回は、すぐに返信しなければならない、という思い込みを一番手放した機会でもあります。

しかしながら僕は、空亡という期間が得意ではありません。僕は寅卯空亡らしいのですが、13年前、12年前に比べたらまだマシに過ごせたとは思っています。あの時は、絶望というきっかけを通じてでないと自分と向かい合うことができなくて。今回は、ここ11年の旅する暮らしのおかげもあって、ほんの少しの覚悟は持てていて、ある程度は自分と向かい合ってこれたのだと思います。


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< 先日の、11周年のタイミングで言葉を綴りました。>
12年目のバックパック。| いま、ここにあるもの #139

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2023/11/03 MORIOKA / IWATE / JAPAN
Photo by Yutaka Kobayashi




– 変わらない部分に加えて –



そんな期間を経て、” 旅 × 対話 × 建築 × 写真 ” が今の自分を表す公式だと思えるようになりました。旅人であり、探求家であり、建築家であり、写真家であり。肩書きはこの先も変わらず、ファシリテーターのままですが。ちなみに、目の前の相手の人生を促すこと、それが僕がファシリテーターとして行うことです。やることも、これまでと同じ。それに加えて、促すための手段が広がる感じですかね。

ついでに言えば、 COBAKEN LIFESTYLE LABO としては、” 35歳の主人公が自分の想いや可能性を解き放つ旅の物語 ” を題材に対話の場をつくり、人の在り方や暮らしの研究・提案を行います。来年か再来年から始める予定のバンライフも含め、ケの日のことや紡がれてきたことを大切にしながら、活動を積み重ねていきます。そして、その活動の先にあるのは、対話の文化の礎を築くことです。


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< 対話の文化の礎を築くこと、についての記事です。>
対話が文化になる日に向かって。| いま、ここにあるもの #137

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数日前からやっと、矢印が外向きになってきました。これで動き出すことが出来そうです。こうやって言葉も綴れていますし。兆しが背中を押してくれ始めたので、今年最後に、期間は二週間程と短めですが、大阪を経由して竹原の家に戻ろうかと思っています。そして年越しはまた、盛岡の家で迎えます。そうやって動けば、何か見えてくるものも感じるものも、動いていくものもあるのだと思います。




最後に。僕が今こうして生きているのは、多くの人に助けられた結果です。トンネルを歩いているような日々を過ごしていれば余計に、自分がこうして生きていることの有り難さを痛感します。家族との何でもないけれど特別な時間や、人とのご縁や人から受ける優しさなど、その感謝の気持ちを伝えられたらいいなと思うのです。

恩返しや恩送りが出来ればいいのですが、それ以前にまずは感謝の気持ちを伝えることかなと。面と向かってだったり、メッセージだったり、手紙だったり。改めて、そこから始めます。そうやってまた自分からも、心からの ” ありがとう ” という気持ちが世界を、更に巡っていくと純粋に嬉しいです。




おわり




” 「 いま、ここにあるもの 」では、小林豊の独り言をつらつらと書き記しています。この投稿をする1番の理由は自分自身が思い出す為なのですが、それが巡り巡ってたまたま、この独り言を必要としていた人の元に届くのも嬉しいなとも思います。そんな小さな奇跡を信頼しつつ、自分の内側にある想いを言葉にしています。”




よかったら、こちらの投稿もどうぞ。

贈り、贈られる試みのこと。| いま、ここにあるもの #138

春を迎え夏に至った、この5ヶ月をふり返る。| いま、ここにあるもの #135




    




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スキナトキニ
スキナコトヲ
スキナトコロデ

これまでもこれからも
心がおどる、たのしい日々を。




最後まで読んでいただき、どうもありがとうございます。



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