旅する暮らしが丸10年を迎えました。| いま、ここにあるもの #133



Ver.1.0.1



– いま、ここにあるもの。ここにある想い。-




9月21日で、旅する暮らしが丸10年を迎えました。
これまで出逢ったすべてのみなさんへの感謝の気持ちを込めながら、僕の旅する暮らしの今、これまで、これからを綴っていますので、お時間の許す方はお付き合いくださいませ。



2022/09/12 MORIOKA / IWATE / JAPAN
Photo by Yutaka Kobayashi







– 旅する暮らしの現在地 –



僕は今、広島県竹原市と岩手県盛岡市で二拠点生活をしつつ、その移動の中で旅をしながら暮らしています。この2年は特に旅先に居ることが多く、半分が竹原と盛岡の家、半分が旅先での生活が続きました。家から家への移動に1ヶ月かけることもあれば、1日で一気に移動することもあります。その移動の中で人を訪ね、移動の最中や訪ねたまちの暮らしを眺め、暮らしに触れることを続けています。

そんな日々の中で相変わらず、対話を重ねながら過ごしています。今は少人数での対話が多く、ワークショップなどのイベントは行っていません。対話の内容は多岐には渡りますが、夫婦や親子など、身近な存在との関係性を通じて、自分との関係性をよりよくするための場が圧倒的に増えました。そんな対話が、ご飯を食べていたりお酒を呑んでいたら、自然に始まることが多いです。

そうやって対話を重ねていると自然と、僕にお手伝いできることが出てきます。家の片付けや掃除だったり、お店や農業の手伝いだったり、台を造ったり建具を直したり。それらもまた多岐に渡るので集約できてはいませんが、訪ねた先の友人が心から望むことを実現できるよう、その時の僕にできることを可能な限りやって、次のまちへと旅立っています。




暮らしの糧を得る手段としては、この世の循環に身を置けるよう、試みているところです。今では4年目になるのですが、自分が勝手に人を応援し、自分も誰かから応援されることで生きています。目の前の人との等価交換という小さな循環から、この世を覆う大きな循環に身を置いてみたいと思いまして。価値の交換から、贈与の循環へ。個人的には、目の前の人との等価交換よりも贈与を前提とした循環の中に身を置く方が自分らしく過ごせている気がしています。

それと、日常を切り取ることも続けています。暮らしの中にある何でもない、けれども特別な時間に興味を惹かれるのです。それを自分の目で見たり、体験したり、話を聴いてみたり、写真で切り取ったり。そうやって蓄積してきた暮らし方や生き方の要素が、今後どのように世の役に立っていくのかはまだ見えてはいませんが、そこに何らかの役割があるのだと信頼しています。そんな屋号で活動してはおりますし。

それもあって最近では、一つの場所に長めに滞在するようにしています。今のところはまだ2週間程度ですが。これまで、旅で訪れるという、上澄みだけを見ていた自分からもう1歩、そのまちの暮らしに踏み込んでみようと思いまして。それで、14日間の滞在を春夏秋冬味わう、新たなプロジェクトも始めました。その時間の中でゴミを出してみたり、身体の水をその地域のものに変えてみたり。旅と移住の間を愉しんでいるところです。



2022/03/03 TAKEHARA / HIROSHIMA / JAPAN
Photo by Yutaka Kobayashi




– これまでの3650日 –



そんな今に繋がったこの10年をふり返るとまず、大変だったな、という言葉がこぼれてきました。(笑)

ちょうど、この1年でよく話したエピソードの一つに、別府での話があります。今みたいに知人・友人がいない頃、その日は神戸に向かう予定でした。けれども、ゲストハウスをチェックアウトした時点での所持金は150円ほど。やっぱり自分には価値の交換での旅は無理なのか、と思いながら、別府タワーのすぐ横にあるコンビニに向かいました。どうせお金も足りないし、お腹が空いていたのでそこでカップラーメンを買ったのです。その結果、見知らぬ土地で所持金が100円を切ってしまうことになりまして。

けれども不思議なもので、お腹が満たされ、身体も温まったおかげか、気持ちが前向きになってきたのです。前夜からずっとモヤモヤしていたので、落ち込みきったのかもしれませんが。そして、道路向かいの百貨店に向かって歩き始めました。そこのカフェの Wi-Fi を借りて、今の自分にできることを少しでもやろうか、と。そう思いながら横断歩道を渡っていると、1通のメッセージが届いたのです。「 この前のお礼を振り込んでいたよー。」って。それで無事、神戸に移動することができました。

出来事や出逢いのタイミングを信頼し、今の自分にできることをやる。結局は、それの繰り返しだったのだと思います。それがきちんとできている時は流れに乗り、自分を否定したり責めたりしている時には見事に滞る。そう考えると、とてもシンプルでした。そんな体験も積み重なって、何かがあって楽しい嬉しいに加え、ネガティブなことも含めて愉しいと思える自分に出逢うことができました。




10年間の旅する暮らしの中で僕は、たくさんの人に助けられながら生きてきました。一宿一飯のご恩や、旅の応援ということで食事や物やお金など、たくさんの人からたくさんのご恩を受けてきました。まだまだ恩返しも恩送りも追いついていませんが、たくさんの人の優しさを受け取りながら過ごしてきました。そんな当たり前ではない毎日のおかげで、有り難いという言葉が身に染みたのです。そして、純度の高い感謝の気持ちを巡らせることの大切さも。

その反面、自分は目の前の人を助けることが出来たのだろうか、とよく自分に問いかけてしまいます。もちろん、0ではないとは思うのですが、それをいちいち確認するわけでもありませんし。ちなみに、自分は人を助けることができたと思うのは傲慢だ、と思う自分もいます。実際、他人にできるのはきっかけであることくらいだと思うので。けれども、助けてくれてありがとう、応援してくれてありがとう、という感謝の気持ちは素直に真っ直ぐ受け取れる自分でありたいです。

そんな、数々の有り難い出来事を通じて、たくさん向かい合うことができました。向かい合ったのは、自分であり家族であり仲間であり、出来事でありお金でありこの世界であり。ズレた欲求を元に戻すことができた部分もあり、自分との仲直りも進みました。それに、自分の不器用さを実感することができました。結局、自分は納得できていないと動かないのです。けれどもそこは、これからも大切にしたいことでもあります。



2022/07/06 BEPPU / OITA / JAPAN
Photo by Yutaka Kobayashi




– これからの旅する暮らし –



ここ最近はずっと、自分がやりたいことは何なのか、頭の中にそんな問いかけがありまして。今のところ辿り着いたのは、「 対話を通じて自分と向かい合い、自分らがきちんと大人になれるように 」ということでした。そこに取り組みながら、胸を張ってこの世を去りたいです。つまり、結局はこれまでと変わらないのですが、” 自分ら ” という部分がどこまで広がるのかによって、やりたいことに変化が生まれてくると思っています。

ちなみに、大人になるということについては、自分なりの基準がいくつかあります。自分で自分の機嫌をとる。自分の価値を自分で決める。目の前の世界を自分ごとに。自らに由る。信頼して見守る。私たちという主語で話す。例えば、そんなところです。個人的に目指すのは、還暦を迎えるまでにはそんな自分であること。今から15年後の世界がどうなっているのかは想像がつきませんが、そんな自分で、そんな自分らで、元気に愉快に生きていたいです。

もう少し具体的に言えば、共に生きている人たちと互いを認め合い、協力し合い、時に真剣に喧嘩もし、美味しくご飯を食べ、美味しくお酒を呑み、穏やかで賑やかに皆が心から笑っている、そんな暮らしをしている自分らです。それなので、そんな世界を広げていきます。僕がつくるのは、そのための対話の場なので。そんな、対話ができる大人が増えるようにと心から願っています。そうすれば自ずと、対話ができる子供も増えるのだと思います。心に余裕が生まれ、あるものに目が向いて。




他には、昭和の家を直せる自分でありたい、とも思うようになりました。受け継いできた大工の技術と知恵を、次の世代に渡せるように。50歳というのが自分の中の目安で、少しずつ建築の世界に戻れたらと思っています。それなので、ここから5年間は、二拠点生活+旅する暮らしを続けつつ、どうやったらそれが実現できるのかを試す、グラデーションのような期間になるのだと思います。

あと、塩屋さんがやりたい、と最近はよく話しています。旅先で見つけた天日塩を作っている人たちの、物語と塩を共に販売することから始まるお店です。取り扱っている物は塩だけに限らず、醤油や味噌、暮らしの道具や家具、衣類や本などもその店には置かれていきます。そして人が自然と集う空間も。昔ながらの大切なことを大切にしながら、今に生まれている愛おしい物たちを置いてある店です。

これからで言えば、ポリタンズ文庫のことも、自分の中では在り続けています。何度でも旅できる本を出版して、僕自身が旅に持っていきたいです。誰かの何でもない、けれども特別な日常が綴られていて、そこにある想いが滲んでくる、ほっこりとした温かい本です。文庫サイズのそんな本が世界を巡って、毎日の暮らしの、毎日の旅の、背中を優しく、ほんの少しだけ押すことができるといいな、と妄想しています。



2022/09/12 MORIOKA / IWATE / JAPAN
Photo by Yutaka Kobayashi




– 終わりに –



つらつらと言葉を並べてきましたが、旅する暮らしも家族が元気でいてくれるからこそできることだと痛感しています。その有り難さも含め、色んな人に、色んな事柄に感謝したい、というのが今の素直な心境です。そんな感謝すべき存在と、より自分らしくしあわせに過ごすことが大切なのだと思います。そのためにも今は、「 如何なる時も心豊かで、自分らに必要な物もお金も十二分にある 」と、自分の前提を書き換えているところです。

そんな風に自分と向かい合って内面を整えたり、誰かを陰から応援したり、僕の旅は相変わらず、映える旅ではありませんが、よかったら旅に合流してもらえると嬉しいです。色んなことを話しながら、いつもとは違う景色を眺めてみたり。オンラインで色んなことができることがわかった今だからこそ、同じ場所で同じ空間で、同じ時間を過ごすことを大切にしていきたいです。天邪鬼な自分としては。(笑)

そんなこんなで、この10年をふり返り、想うがままに言葉を並べてきました。みなさん、本当にありがとうございます。僕と出逢ってくれたことに感謝です。あなたが生まれてきてくれたことにも感謝しています。そして、またこれからもよろしくお願いします。僕としてはこの先も、心穏やかに丁寧に、毎日を過ごせるよう自分を整えていきます。それが結果的に、” 助け、助けられる世界 ” へ近づくきっかけの一つになれたら嬉しいです。




おわり




” この「 いま、ここにあるもの 」では、小林豊の独り言をつらつらと書き記しています。この投稿をする1番の理由は自分自身が思い出す為なのですが、それが巡り巡ってたまたま、この独り言を必要としていた人の元に届くのも嬉しいです。そんな小さな奇跡も信頼しつつ、自分の内側にある想いを言葉にしています。”




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