– くらしのタネ –
今回は、「 好きと嫌いの、真ん中にあるもの 」というテーマで言葉を綴りました。
好きなことだけをして生きる。それはとても魅惑的な、今の自分とは違う生き方だと、今の社会ではそう思う人も少なくないのかもしれません。そして、実際にそれができている人は、自分の中にある嫌いにも、結果的にきちんと目を向けている人なのだと思っています。好きにも嫌いにも、大切な役目があるので。今回はそんな、好きと嫌いの、真ん中にあるもの、ということについて言葉にして投稿しました。
– 好きと嫌いの、真ん中にあるもの –
好きにしても嫌いにしても、細部に目を向けると、その理由は人それぞれ。しかも、好きだったものが嫌いになったり、嫌いだったものが好きになったり、移ろいやすい部分もあったりします。その理由は、好きも嫌いも同じものからできているからだと思うのです。好きと嫌いは、表裏一体の感情。それなので、見方を変えれば、見えるものもその感情も変わるのかもしれません。
好きと嫌いが表裏一体なのであれば、好きという感情と同じくらい、嫌いという感情にもまっすぐ目を向けられると、よりバランスよく生きることができるのだと、僕は思います。けれども、嫌いという感情と仲良くできている人は、あまり多くはないのかも。嫌いは大抵、該当するその部分のみならず、存在からも目を逸らさざるをえないくらい、強烈なネガティブな感情なので。
そんな、好きと嫌いの真ん中にある、対極の感情の派生元は何なのかといえば、それは「 興味がある 」です。興味があるものの中で、好きか嫌いか、その判定をしています。それを紐解いてみれば見事に、自分自身の内面の要素が表れていて、それによって、嫌いなものが急に問題なくなったり、好きになったりもします。そうやって対極にきちんと目を向けられた時、その真ん中が見えてきます。
そうすると次は、好き嫌いの世界から、興味があるかないか、という、より大きな世界へと認識が広がります。その真ん中にあるのは「 認識できる 」ということ。そして次は、認識できるかできないか、というさらに大きな世界に広がっていきます。対極に目を向けるというのはそういう、急激な拡大の可能性を秘めていて、対極の真ん中が見えてくれば、真ん中の対極となる世界までを認識できるようになります。
そんな風に今は、自分の在り方ひとつで世界を広げられる時代でもあります。ただ、その広がった世界に対する理解は、今の僕らには難しいようです。いつか、本当の意味で理解できる日が来るのかもしれませんが。それなので、今はとにかく信頼すること。好きか嫌いかなど、自分の感情や感覚、存在を信頼することです。それができた分だけ、目の前の世界は見事に広がり、変わっていくのだと思っています。
[ くらしのタネ #019 ]
好きと同じくらい、嫌いにもまっすぐ目を向ける。
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おわり
※ この記事は 2019 年 1 月 2 日に投稿したものを加筆、修正して 2021 年 5 月 26 日に再投稿しました。
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1977年、広島生まれ。ファシリテーター。広島県竹原市と岩手県盛岡市の二拠点生活+旅。スキナコトヲ スキナトキニ スキナトコロデ、とういう生き方。ファシリテーターとして促すのは、目の前の相手の人生。
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