渡り鳥。| 標 #005 – 2026.02.10



Ver.1.0.0





– 渡り鳥 –


 旅立つ前の盛岡では、渡鳥の群れよく見かけた。鳴き声やシルエットからすれば白鳥がほとんどだったのだと思う。見かけた時にはいつも、鳥単体に焦点を合わせることよりも、連なって飛ぶ姿に目が奪われる。ちょうど夕方に見かけた時には、山へ帰るために低空をそれぞれが飛ぶカラスと、筆で描いたような編隊を組んで上空を飛ぶ白鳥との、飛び方の違いがよくわかった。空にきれいな矢印がいくつもできていて。ある季節にだけ見られる、貴重な姿。二拠点生活をしている自分もある種、渡り鳥のようなものだと思う。けれどもこの一年は移動手段を受け取れず、歯痒い思いを重ねた。この、渡り鳥の群れを眺めていた時もまだ。だからこそ、自分も空を飛べたら、と思った。まだまだ寒い、この頃は嫌だけれど。とにかく、自力で目的地へと飛ぶ姿に憧れる。その昔、歩いて旅ができたらと思った頃があるが、それを選ぶことはなかった。正しい旅なんてないのだが、自転車や歩きなど、自力での旅にはどこか、正統な要素を感じてしまう。これは単に自分が憧れているからなのだろうか。無い物ねだりをしているだけなのだろうか。そして今回の移動では、20キロ近いバックパックを背負って歩くための、筋肉が失われていることを実感した。確かにこの十ヶ月では、重いものを持ち上げる機会も、一、二時間歩く機会も少なかった。この先も盛岡の家から竹原の家まで、1,154 km を歩くことはないだろうけれど、これまでの基準としてきた、バックパックを背負って片道一時間は余裕で歩ける自分ではいたい。そこを最低限として、自分の暮らしを背負って歩ける自分であり続けたい。バックパックでの旅を終えたとしても。ちなみに盛岡の家から竹原の家までは、眠らずに歩けば11日で着けると Google マップは言っている。




おわり




” 「 標 」では、小林豊という人間の輪郭を形成する標 ( しるべ ) として、ふと言葉になった想いを素朴に、そして素直に自由に書き記していきます。いつの日かその目印がつながり、自分の輪郭を示してくれるのを心待ちにしながら。”




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スキナトキニ
スキナコトヲ
スキナトコロデ

これまでもこれからも
心がおどる、たのしい日々を。




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