問いという道標。| くらしのたね #034



Ver.1.0.2



– くらしのタネ –



2016/10/21 NAHA/OKINAWA/JAPAN
Photo by Yutaka Kobayashi





– 問いという道標 –


自分の問いを持つことは、対話の時代を生きる上で、とても重要なことだと思っています。それは、人としての美しさにも通じるものでもありますし。ちなみに、ここでいう人としての美しさとは、内面と外見の一致です。人は見た目ではなく中身だと、僕は思うのです。けれども、人の内面は外見に表れるものなので、結局は見た目からその人の本質が伝わってきます。例えば、顔だけ笑っている人は怖いものです。


問いとはその、内外一致を促してくれるものでもあります。その他にも問いは、この多様な時代の中でも時に明確に、けれども時に曖昧に、道を示してくれるものです。それに、色んな情報に流されていたとしても、自分の立ち位置を教えてくれるものでもあります。まるでそれは、暗闇の中で行き先を示す光であり、僕らの胸の内側の深いところでいつもエネルギーを与えてくれる、とても心強い存在です。


では、自分の問いとは何なのでしょうか。それは、自分の在りたい姿を表すものだと僕は考えています。自分がどんな人間で在りたいのかを示すものなので、言葉にすると長い文章になるのかもしれません。こんな自分で、こんなことをしていて、まわりにはこんな人たちが居て、こんなまちの、こんな家に住みながら過ごしている、などと自由に妄想すれば、その中には必ず問いのかけらが存在します。


問いと言っても別に、疑問文である必要はありません。それなので、自分の在りたい姿を自由に言葉や絵などにしていけば、問いの役割を果たしてくれます。そして、その問いを抱えて毎日を過ごしていれば自ずと、在り方と生き方、そして手段との違いが見えてきて、問いがよりシンプルになっていきます。大切なのは自分の納得感と、その問いを読んだり眺めたりした時に心が躍るかどうかです。


そんな問いを言葉や絵などにしたらまず、今できていることに目を向けてください。0%の人は絶対にいません。そして、問いのような自分に近づくために、今すぐ簡単にできることを探して実行してください。そうすれば自然と、その問いが示す自分に向かうプロセスが始まり、近いうちに自分の変化を実感することになるはず。そうなったら問いは一旦手放し、必要な時に思い出せればいいのだと思います。




[ くらしのたね #034 ]

問いとは、自分の在りたい姿を表すもの。




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