– 現在地からの、友への便り。-
– 冬はつとめて –
大寒 二〇二六年一月二十日〜二月三日
寒中お見舞い申し上げます。
変わらず元気にしていますか?僕はそのまま盛岡で過ごしています。全国的に冷え込んだであろう中、盛岡でも氷点下の日々が続き、盛岡に家ができて以来で一番と言っていいほどに雪が降りました。溶ける要素が少ないので、街の至るところに雪が積み上がり、ツルツルになった地面の上でも通勤、通学し続ける雪国の人たちは強いなぁと思いました。両足を広げながらバイクに乗る人は見ていて怖いですが。
先日灯油を買いに行ったついでに少しでも給油しようと思ったら、給油口が凍って開かないことに驚きました。こんなこともあるのかと。未知の体験はいくつになっても愉しいもので、知らない世界に触れられたことに心が躍りますね。特に、瀬戸内の沿岸部で生まれ育った僕のとっては対極の、未知なる体験なので。今のところはまだ、雪かきはいい運動になって愉しいと思えています。
そういえば昨夜、今朝の予想気温を見るとー4度でした。それを見て、明日は少し暖かいのか、と思った自分がおりまして。おかげさまで、そんなことを思えるようになったのです。慣れるということはとても興味深いことですね。竹原でそんな予報を見ると慄いてしまいそうです。水抜きをするにも作業場を通って外に出てから元栓を閉める他に手立てはありませんし。それでも凍ってしまいそう。
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早寝は引き続き続けています。21時半までには横になり、5時台に目を覚まし、起き上がるのは6時頃が基本の流れです。このあと竹原に向かう道中ではどうなるのかわかりませんが、竹原でも変わらず続けていくことになるのでしょう。とはいえ道中でも、一人であれば早く寝るでしょうし、寝る時間が変わるとしたら誰かの家に泊めてもらう時くらいですかね。それがあるかどうかは、まだ未定ですが。
早く起きるようになったおかげで、暁 ( あかつき )、黎明 ( れいめい )、朝ぼらけ、つとめてなど、明 ( あけ ) のことばに触れることになりました。確認しないとまだ、意味を忘れてしまいますが。起き上がり、少し朝のことをやってから室内が暗い頃に瞑想を始め、終えて目を開くと部屋が明るくなっていて。この時の感覚がとても心地よいのです。まさに冬はつとめて。日の出が遅い冬だけに味わえる瞬間です。
瞑想も言葉の書き出しも続けているので、以前に比べると内側がクリアに、そして軽くなってきました。余白も生まれてきたので、作業が進みやすくなりました。それが直接的に必要としている物や現金との交換に至ればよいのですが、残念ながら今のところはそこにはつながっていません。それでもひとつひとつ、僕との対話の時間を必要としてくれる人に届くことを信じて準備を続けています。
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話は変わりますが、冬が一番三男の肌が荒れるのですが、やはり今年もだんだんとひどくなってきて。年を重ねたことでの心身の成長や本人の対応の変化で、昨年ほどではないのですが。そんな中、昨年末にもしやと思うことがあり、食事から肉類を除くようになりました。それからは野菜や練りもの、魚を中心に食事を作り、肉類は三日に一度か、一週間に一度ほどに減らしています。
その結果、少しずつではありますが、眼のまわりや頬の荒れが治まってきています。きっかけは、肉類や油はおでこに、鶏や卵は目から頬にかけて、魚は頬から顎にかけて溜まると見かけたことです。おでこから頬にかけてが荒れるので、試してみることにしました。そうなるとスーパーでは肉のコーナーは素通りすることになるし、広告でお得なお肉を見かけて「 おっ! 」っとなっても、見るだけで終わるのです。
しかし、こんなにも日々料理をするようになるなんて、思ってもみませんでした。料理と呼んでいいのかわからないほどのものでしかありませんが。いつも母や元妻が作ってくれていたことのありがたさが、今となってやっと、とはいえほんの少しだけわかることができたのだと思います。まずは体験してみること。そして、続けてみること。続けてみたらいくらかわかることがありますね。
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他にも家事をしつつ、自分の作業などをするのが今の盛岡の家での日々です。そうやって、きちんと暮らすことができているのがとても嬉しくて。その昔、住環境アドバイザーという肩書きで動いていた時には、僕はただの実家暮らしで自分で暮らしたこともなく、本で得た知識だけでやっていたことを思い出すと、とても恥ずかしくなります。とはいえ、それもきっと必要なことだったのでしょう。
あの頃、知っているつもりになっていたことや勘違いしていたことは、動き続けるための重要な動力でもありました。その結果体験できたことが、もちろん良いも悪いもありますが、今の自分を形成する源となってくれています。そんな結果が積み重なって、今が自分史上で一番体験を積んでいて、そして今がこの先の自分にとっては一番若くて可能性に溢れてくれています。
これまで、情けないことの多い人生でしたが、それは逆に、自分の周りに多くの情けがあったからこうして生きることができています。とてもありがたいことですね。物々交換の試みの頃も贈与の循環の試みにしても、中には馬鹿にしてくる人も否定してくる人もいますがそれはほんの一部で、多くの人たちの優しさや温もり、思いやりやそれこそ人の情けに溢れていて、とても貴重な体験をさせてもらっています。
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さてさて。次の節気は立春ですね。今の感じだと、立春を過ぎてから竹原に戻ることになりそうです。どちらにしても二月末までには戻る必要ができたので、家のことも含め、自分が望む移動ができるよう励んでみます。それに今はカメラですね。あと靴下も手に入れる必要が出てきました。今季は先延ばしにせず、雪靴として使うためのトレッキングシューズも。そして、移動はどのルートになるのか。
贈与してもらったり、物や現金と交換してもらったり、現金を得たり。こうやって手段を並べると、やはり贈与が望ましいなと思います。ただ、贈与は人にお願いするものでもないし、最近の自分は贈与を巡らせることができているのかと疑問が湧いてしまうので。自分が贈与を巡らせつつ、タイミングが合う誰かと交換してもらうことですね。あぁ、カメラで雪景色を切り取りたかった。
何をするにしても今は、ブレーキを携えることを意識しています。アクセルの時代に生きてきた身としては、ついアクセルを踏んで坂を上ろうとしてしまうのです。そうではなく、必要なタイミングまでに辿り着けるよう早めに準備をし、安心して、ごく自然にブレーキを離して下り坂を進んでゆく感覚です。朝起き上がる時にも作業をする時にも、心掛けながら日々を過ごしています。次の習慣化はこれですね。
二〇二六年一月二七日

2026/01/13 MORIOKA / IWATE / JAPAN
Photo by Yutaka Kobayashi

2026/01/19 MORIOKA / IWATE / JAPAN
Photo by Yutaka Kobayashi

2026/01/24 MORIOKA / IWATE / JAPAN
Photo by Yutaka Kobayashi
おわり
” 「 歩く速さで 」では、小林豊の現在地から届ける友人への便り、として言葉を綴っています。二十四節気の暦に沿ってお届けできたらと。そんな便りの中で僕の、日々の些細な出来事を通じた気づきを貴方に共有させてください。それが結果的に、互いが生きる日々にとってより佳きものになれば幸いです。”
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これまでもこれからも
心がおどる、たのしい日々を。
最後まで読んでいただき、どうもありがとうございます。
– 自分らしく、しあわせに生きること –
COBAKEN LIFESTYELE LABO

1977年、広島生まれ。ファシリテーター。広島県竹原市と岩手県盛岡市の二拠点生活+旅。スキナコトヲ スキナトキニ スキナトコロデ、とういう生き方。ファシリテーターとして促すのは、目の前の相手の人生。
詳しいプロフィール ⇒ cobaken.net/profile


