– 旅先からの、友への便り。-
– 春を迎えて –
立春 二〇二五年二月三日〜二月十七日
今年も無事に、立春を迎えることができました。この一年も、よろしくお願いします。今年の立春は僕にとって、また新しい十二年の始まりのタイミングでもあります。特に目に見えた変化があるわけではありませんが、やんわりと感覚や気分が変わってきたような。気のせいかもしれませんが。笑 何にせよ、自分にとっての区切りの日を迎えられたことを嬉しく思っています。
そんなタイミングで思いついて始めたことが二つほどあります。一つ目は、スマホは別の部屋で充電した状態で眠るようになりました。布団の中で眠くなるまで漫画を読む楽しみを、とうとう手放すことに決めました。今のところは続いています。スマホはもういいかなと思うところもあって、この先でガラホ&タブレットに変えていくための布石にもなるといいな。
二つ目は、数年ぶりに髭を剃ってみました。風呂から上がり、妻や子から何か言われるかなと思っていたのですが、特に何も言われず、二人は眠りにつきました。そんなことを投稿していたら、それを読んだことで妻は気がつかれておりまして。髭がなくなった自分を鏡で見た時、とっても恥ずかしく思ったのですが、人からすればそんなものなのでしょう。面白いエピソードとなりました。
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最近も順調に、そしてマイペースに、盛岡の家での作業や制作を進めているのですが、研究室・ヒトリ旅さんの動画を流しながらやることが増えました。配信者の声が入っている動画は避けることが多かったのですが、研究室・ヒトリ旅さんの淡々としたナレーションは僕にとって、ずっと流しておけるものでした。最近は移動できていないのもありますし、おかげさまでいい気分で作業できています。
クラシックホテルや地域の本屋さんに喫茶店などなど、自分が好きなもの、興味があるものが出てくることも、お気に入りの要因です。それと、配信主が引きこもりを主張していることも。僕自身も引きこもりだと思うのです。「 いやいや、何言っとん!」って突っ込まれそうですが、家でも旅先でも、引きこもっていることが多いです。二度、三度と訪れると、生息域が見事に狭まります。
しかし、旅の情報を発信している人たちには敬意を払いますね。十二年も旅する暮らしを続けてきたのだから、動画配信をしていたら有名な旅人になっていた可能性もあります。ただ、面倒臭さには敵いませんでした。僕の配信を見てもらえるかどうかは脇に置いてありますが。そういえば、仲間内に動画を配信していた頃はありました。それはそれで、とても懐かしい思い出です。
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そういえば、アメリカがトランプ大統領に代わってから、世の中に割と変化が生まれてきたように思います。貴方はどう感じていますか?実際に確認できないことなので、目にする情報のどこまでが真実なのかはわかりませんが。そうだとしても、実際に戦争で潤ってきた人たちはいるのでしょうね。それが今回の交代劇で、別の形で利益を得る人たち主体の方向に変わってきたように思えます。
話題になった USAID にしても、日本の近年の政策にしても、大きな力が働き、大きなお金が動いているのだなと思う節があります。そのことはコロナ禍の折に、強く実感しました。今の政治は国民のためではないようですね。いつからそうなのだろう。ずーっと昔からそうなのですかね。戦後でも戦前でもなく、ずーっと昔から。けれどももう少し、国民にとってもいい部分があったような気がするのですが。
とにかくまずは、経世済民であることを望みます。日本人のための日本であるといいなと。その部分は、アメリカのそれと同じように。その上で他の国と、それぞれのスタンスを尊重し合いながら関わることができるといいのにな、と思います。ただ、それがこの先の主流になるのではなく、変化していく前の膿出しなのだと思ってはいますが。大きな変化を迎える前に、本来の立ち位置に戻るといいますか。
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何はともあれ、そんな想いを抱きつつも、やれるのは自分自身にできることですね。この十二年で何度も何度も確認させてもらって、何度も痛感させてもらいました。思った以上に自分が凡人だったということも、です。それなので、今の自分にできることを淡々と、愉しみながら行うだけなのです。ただし、自分の在りたい姿はきちんとイメージして。すでにそんな自分で在ることを前提として。
この先の世界のことを考えるには、若い世代の価値観を知ることが重要だと考えています。この先もそうなるかはわかりませんが、40代が経済の中心であることは確かなようです。それなので、五年後、十年後を考えるのであれば、30代半ばの人たちの、十年後、十五年後を考えるのであれば、30代前半から20代後半の人たちの価値観を、感覚を知ることだと。
ひとつ前の便りでも触れた、アクセルを踏むことで進んできた時代と、ブレーキを離すことで進んでいく時代とでは、大切にすることが変わってしまいます。言い方を変えると、頑張ることでどうにかしてきた時代から、頑張ると上手くいかない時代へと変わっている途中だということです。必要なのは、大丈夫という安心感であり、心が躍る感覚であり。それならば、坂道でもブレーキを離すことができます。
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これまでの十二年のふり返りはまだ、頭の中で行なっているところで、書き出すまでには至っていません。それでも、たくさんの学びを受け取っていることは実感しています。それも有難いのですが、こんな生き方でも今日まで生きることができたのは、周りの人たちに助けてもらえたからこそです。一緒に対話してもらったり、必要なものを提供してもらったり。ひとり旅なのに、一人ではありませんでした。
移動手段、宿泊先、食事、それ以外にも、自分が生きていくために必要なものを届けてもらいました。それは物質的な部分だけでなく、人の優しさや温かさを実感させてくれるものでした。それなので、一宿一飯の恩をどう返すのか、そればかり考えてきました。その結果、恩とは返し切れるものではない、ということも実感しました。意識しすぎると呪いのようになるので、素直に感謝の気持ちを抱くことです。
7月頃からまた、世の中に新しい流れが生まれそうですね。正直、2025年については、世の中の流れに対してあまりいい印象を持っていません。兆しを感じなくて。それでも、変化が認識され始めるであろう2027年に向けて、どう生き延びるのか、です。望みに焦点を合わせながら。とにかく穏和であるといいな。そんなことも含め、また酒でも呑みながら語れる日を愉しみにしておきます。

2025/01/11 MORIOKA / IWATE / JAPAN
Photo by Yutaka Kobayashi

2025/01/11 MORIOKA / IWATE / JAPAN
Photo by Yutaka Kobayashi

2025/01/16 MORIOKA / IWATE / JAPAN
Photo by Yutaka Kobayashi
おわり
” 「 旅の途中の 」では、旅先から届ける友人への便り、として言葉を綴っています。二十四節気の暦に沿ってお届けできたらと。そんな便りの中で僕の、日々の些細な出来事を通じた気づきを貴方に共有させてください。それが結果的に、互いが生きる日々にとって、より佳きものになれば幸いです。”
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これまでもこれからも
心がおどる、たのしい日々を。
最後まで読んでいただき、どうもありがとうございます。
– 自分らしく、しあわせに生きること –
COBAKEN LIFESTYELE LABO

1977年、広島生まれ。ファシリテーター。広島県竹原市と岩手県盛岡市の二拠点生活+旅。スキナコトヲ スキナトキニ スキナトコロデ、とういう生き方。ファシリテーターとして促すのは、目の前の相手の人生。
詳しいプロフィール ⇒ cobaken.net/profile