– くらしのタネ –
今回は、「 自分が存在してきた、という事実 」というテーマで言葉を綴りました。
今、これを読んでくださっているとしたらあなたは、今日まで生きてきた、ということです。その日々の中で、良いも悪いもあったかもしれませんが、その全てがあなたを形成してくれていて、唯一無二の存在をより際立たせてくれています。今回はそんな、自分が存在してきた、という事実、ということについて言葉にして投稿しました。
– 自分が存在してきた事実 –
これはシンガポールのゲストハウスでの話です。同室のバングラディッシュ人が夜な夜な、暗い部屋でパソコンを真顔で眺めている姿がとても怖くて。ある朝、彼が荷物をまとめていたので「 出発するの? 」と尋ねてみると、「 上に大柄のカナダ人がいるだろう。このベッドは木製でたわむから、気になって眠れなくて。だから、部屋を変えてもらうんだ。」という、とても繊細な答えが返ってきました。
このエピソードは僕にとって、見た目で人を決めつけない、という教訓にもなりました。そしてその後、テラスで話す機会があった時には、きれいな英語でいろんな話を聴かせてくれて。その時、「 バングラディッシュに来るのであれば、この街とこの街に来るといい。あと、こことあそこは治安が悪いからやめたほうがいい。」など、自分の国のことを誇らしげに、でも冷静に客観的に話してくれました。
それを聴いて僕は、「 日本では、君みたいに自分の国を誇らしく話す人は割と少ないんだよね。」と言ったのです。その当時の僕が見ていた世界は、そんな世界でもあったので。そう伝えると、「 戦後にこれだけの復興をした国の人に、アイデンティティがないはずがないだろう。」って。それで自分が、あるものに目を向けていないことに気がつけました。それは、全ての人の中にあるものなのです。
ちなみにアイデンティティとは、自分という人間が存在してきた、ということだと僕は思っています。それは自尊心でもあるのかも。それなので、アイデンティティがない人はこの世には存在しません。ただ、当時の自分も含め、あるものを見ようとしない人が日本に多い、とも思います。けれども、アイデンティティは必ずあります。全ての人に、必ず。あの時、僕は、とても大切なことを教えてもらいました。
そんな学びのおかげで、これまで生きてきたということが、自分の根のように感じるようになりました。そこには、一緒に過ごした家族や友人、そして故郷や言葉など、色んな要素が関わってきます。そこに良いも悪いもなく、ただその全てが。それらが自分という存在の形成に力を貸してくれていて、関わりを通じて自分を認識するのです。そして、唯一無二の存在として生きていくのだと思います。
[ くらしのタネ #021 ]
良いも悪いもなく、それらの全てが自分を形成してくれている。
質問や感想、投稿テーマの要望などがあれば、こちらから
– CONTACT –
対話のある暮らしを促すための資料一覧
– Dのこと。 資料一覧 –
この「 くらしのタネ 」は、あなたの人生を彩り、暮らしをより良くする花や実の種になるように、と祈りを込めて投稿しています。どんな芽が出るのか、どんな花が咲くのか、どんな実がなるのかは、種を育てるあなた次第になりますが。そんな「 くらしのタネ 」が、あなたの暮らしに彩りを加えることを信頼しています。
おわり
※ この記事は 2019 年 1 月 4 日に投稿したものを加筆、修正して 2021 年 6 月 23 日に再投稿しました。
この投稿を読んだ人は、こちらの投稿も読んでみてください。
◻︎ 応援してもらえると嬉しいこと。| お知らせ【 11/21(木) 】
◻︎ 暮らしている場所の予定、などを更新しました。| お知らせ【 11/18(月) 】
◻︎ 2024-2025 応援・支援募集のお知らせ。| お知らせ【 8/23(金) 】
[ ここ1ヶ月の人気の投稿 TOP5 ]
No.1 – ユパさま、というメンター。| 旅が教えてくれたこと #009
No.2 – つまり推し活のような、そんな試みのふり返り。| いま、ここにあるもの #146
No.3 – 風をつかむ。| 旅の途中の #017
No.4 – その日が来るまで、もう少しだけ。| 旅の途中の #016
No.5 – ひと回りしたから見える、鏡に映った自分の姿。| いま、ここにあるもの #145
これまでもこれからも
心がおどる、たのしい日々を。
最後まで読んでいただき、どうもありがとうございます。
– 自分らしく、しあわせに生きること –
COBAKEN LIFESTYELE LABO
1977年、広島生まれ。ファシリテーター。広島県竹原市と岩手県盛岡市の二拠点生活+旅。スキナコトヲ スキナトキニ スキナトコロデ、とういう生き方。ファシリテーターとして促すのは、目の前の相手の人生。
詳しいプロフィール ⇒ cobaken.net/profile