– 旅LOG – 旅する暮らしでの心の記録
2016/10/10(祝・月)
二十四節気 寒露 ( かんろ )
七十二候 第四十九候 鴻鴈来 ( こうがん きたる )
大船渡の家で迎えた朝。まだ外は暗くて。でも、昨日早く眠りについたのが功を奏したのか、思ったほど眠くない。ただ、肌寒い気温のおかげで、布団から出るのが億劫だった。
それでも起き上がり、顔を洗いに行った。そして、布団の上であぐらをかいて瞑想をする。いろんな感情を手放して、自分を整えること。いつも変わらない、自分に必要なこと。
朝ごはんの準備を済ませ、二人で並んで座った。少しゆっくり目に朝ごはんを食べ、そのまま朝の投稿を終える。山の向こうにあるお日様がこれから出るよと教えてくれていた。
出かける準備を終え、荷物を持って外に出る。もう、空は明るく、青い色をしていた。そんな中、盛岡に向かって車を走らせる。静かな町がより静かに感じられる気がしていた。
窓が曇り、エアコンをつけると風が温かい。こんなことにも季節の移ろいを感じながら、車を走らせた。途中、不協和音も鳴り響いたが、それは二人のいつものダイアログ。
リハの時間に間に合ってよかった。丁度いい時間に会場に到着する。そのまま一人、車を走らせて近くの駐車場に向かった。車を停めたら、バスセンターの方へと歩いていく。
少し周辺を歩いて、フキデチョウ文庫に辿り着いた。スタッフの皆さんに朝の挨拶をして、１階で作業を進めさせてもらった。でもその前に少し、水滸伝を読んでひと息つく。
やりたいこと、やる必要があることを付箋に細かく書き出す。何が引っかかって作業が滞っているのか。その始まりとなる部分を見出す。それが見えたら、あとはやればいい。
アナログな作業を終えて、ナナックに向かった。ここも、盛岡での憩いの場。パソコンを開いて、並べた付箋の順に作業を進めていく。割とすっきりしたのか、サクサク進んだ。
昼前になり、作業を終えて六分儀へ。今日はここに寄りたくて。珈琲を頼んで、水滸伝を開いた。ゆっくりとした時間を味わいながら、演奏会の公演の時間までを過ごしていた。
中津川の向こうに、県民会館が見えてきた。中に入ると、開場待ちの人たちが並んでいる。並ぶのは回避して、ロビーに腰掛けてパソコンを開いた。少しだけ、作業を進めよう。
演奏会が始まる。まずはメインである高校生の演奏が続く。３年生は今日の演奏で最後だという。運動部に所属していた自分にはわからない世界。色んな世界がこの世にはある。
着物をまとい、箏の演奏をする相方の姿を遠目に眺めた。自分を表現する術があることが羨ましく思う。特に昔ながらの楽器でそれを行うことに対して、そんな気分に包まれる。
終わりがある、ということの大切さ。今日限りで部を離れる彼女たちに教えてもらった。社会に出るとその機会が激減する。それでもいつも、終わりに囲まれて生きている。
片付けを待つ間、パソコンでの作業をした。目の前のことを認められない大人たちの声が聞こえてきた。自分の正しさを認めてほしい、いくつになってもその呪縛の中に。
車に荷物を載せ、相方の実家へと向かう。荷物を降ろすとすぐ出たのだが、相方がお父さんの素振りを気にしていた。そういえば自分は、娘を利用している男、と見られている。
大船渡に向かって車を走らせた。車の中でその心理を考える。何を怖れ、接することもなく人を決め付けるのか。正直、腹立たしいけど、自分よりも心境は複雑なことはわかる。
大船渡に戻ると、そのままマリゾーに向かった。今日は外で晩ごはんを食べて帰る。グリーンカレーを食べ、タイでの生活を思い出した。またあそこで過ごすことを願いながら。
帰りに、ワインとおつまみを買って帰った。急遽、電話でダイアログな時間になってしまったから当分お預けだっけど、それでも人の役に立てるということは嬉しいこと。
お風呂に入って体をしっかり温めた。心も一緒に温めたかったが、どこか遮断していたのかもしれない。こんな時は早く眠るに限る。だから今夜も早めに、布団に横になった。
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マリゾー
小林豊が旅する暮らしの中で体験した、スキナコトヲ スキナトキニ スキナトコロデ、という生き方。そんなしあわせで心豊かな日々を過ごすの毎日の記録、それが旅LOG 。
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１９７７年、広島生まれ。ファシリテーター。広島県竹原市と岩手県盛岡市の二拠点生活＋旅。スキナコトヲ スキナトキニ スキナトコロデ、とういう生き方。ファシリテーターとして促すのは、目の前の相手の人生。
詳しいプロフィール ⇒ cobaken.net/profile
